中性脂肪を上げる?パンが悪者なの?
健康診断で中性脂肪の高さを指摘されてしまったけれど、具体的な対処法、食事法を指導されないまま、なんとなく肉や油っこいものを避ければ良いと思ってしまうかたも多いようですね。
確かに肉類や脂質の過剰摂取も中性脂肪を高めてしまいますが、肉よりもパンやパスタのような精製された小麦製品の方が、中性脂肪値を高くしてしまいやすい食品なんですよ。
中性脂肪とパンにどんな関係が?
中性脂肪とはどんなものかを一言で言ってしまうと、消費しきれなかった余分なエネルギーです。それならばパンよりも高カロリーの油の摂取量を減らした方が効果的だと思いますよね?
白米や小麦のような精製された炭水化物は血糖値の急激な上昇を招きやすく、血糖値を下げるためのインスリンの分泌を行うすい臓に大きな負担をかけてしまいます。
すい臓の機能が低下しているとインスリンの分泌量も減ってしまい、体に脂肪がつきやすくなります。パンの主原料は精製された炭水化物の小麦と砂糖・油・塩・イーストですから、中性脂肪が増えやすいというのも納得ですよね。
さらに、タンパク質から得られたエネルギーは体内で優先的に消費されますが、炭水化物から得られたエネルギーは優先順位が低いため、パンは中性脂肪として体に蓄積されやすい食品となります。
でもパンを止められない!そんな時には?
炭水化物抜きダイエットがブームにもなりましたが、主食やパンは止められないという方も多いですよね。そんなときには血糖値の急激な上昇を抑える作用のある食品を摂ってみてはいかがでしょうか。
理想は葉物野菜や海草をメインとしたサラダを最初に食べる事ですが、野菜嫌いな方にはリンゴもオススメです。リンゴの皮に含まれるポリフェノールや食物繊維の作用で、後から口に入れた食品の糖質や脂質の吸収を抑える事ができるため、中性脂肪として残りにくくなるんですね。
また、全粒粉やライ麦は普通の小麦粉よりも血糖値を上げにくいので、全粒粉パンやライ麦パンを選ぶのも良いですね。やけにパンが食べたくて仕方がないという時には、タンパク質の摂取量が不足している可能性があります。
高タンパクでありながら、中性脂肪を下げる働きのあるEPA・DHAも含むマグロやカツオ、脂質の少ない鶏ササミやムネ肉を食べてみてはいかがでしょうか。⇒EPA・DHAはサプリもあります
全ての中性脂肪が悪い訳ではない
健康診断で検査するのは血中脂質ですが、皮下脂肪も中性脂肪です。皮下脂肪は減り過ぎてしまっても、スタミナ不足に陥ってしまいますので、全ての中性脂肪が悪い訳ではありません。
中性脂肪を減らしたいからといって、極端な食事制限をしてしまうと、今度は体に必要なエネルギーや栄養素が不足してしまいがちです。
せっかく中性脂肪が減ったとしても、体を壊してしまったのでは意味がありませんし、無茶なダイエットでストレスを感じてしまうと、自律神経の乱れからホルモンバランスが崩れ、やはり中性脂肪を増やす結果になってしまいます。
中性脂肪を増やしやすいパンでも、食べ方や種類次第では中性脂肪の蓄積を抑える事が出来ますので、無理なく長期的に続け、適正数値を目指しましょう。